探す時間を減らすという小さな改善

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探さなくてすむ環境が、考える時間と仕事の余白を生む

記事の狙い

日々の仕事や暮らしの中で、無意識に発生している「探す時間」に目を向ける記事です。ソフトウェア開発の現場での実感を起点にしながら、探す対象を減らすこと、置き場所に意味を持たせて整理することの大切さを、読者が自分の仕事にも置き換えられる形で伝えます。

見出し構成

  1. 探す時間は、思った以上に積み重なっている
  2. 開発の仕事の中で気づいたこと
  3. 探す対象を減らす
  4. 置き場所に意味を持たせる
  5. 探さなくてすむ工夫が、余白を生む

本文

仕事をしていると、思った以上に「探す」という行動に時間を使っていることがあります。

資料を探す。
ファイルを探す。
過去のやり取りを探す。
必要な情報がどこにあったかを思い出す。

一つひとつは、数分のことかもしれません。
けれど、それが毎日の中で何度も重なると、決して小さくない時間になります。

最近、改めて「探すのをやめませんか」ということを考えるようになりました。

私はソフトウェア開発を仕事にしています。
開発の中では、「あの関数が入っているファイルはどこだったか」「あの定義はどこに書かれていたか」
「この処理はどのライブラリを呼んでいるのか」といったことを確認する場面がよくあります。

もちろん、必要な確認もあります。
ただ、振り返ってみると、本来進めたい作業そのものよりも、目的のものを探すことに時間を取られている瞬間が意外と多いことに気づきました。

そのたびに、少し大げさかもしれませんが、「自分は物を探すために生まれてきたわけではないよな」と思うことがあります。

仕事において本当に使いたい時間は、考えること、つくること、判断すること、誰かの役に立つことです。
探す時間そのものが、直接価値を生んでいるわけではありません。

そう考えるようになってから、私は二つのことを意識するようになりました。

一つ目は、そもそも探す対象を減らすことです。

役目を終えたもの、今の仕事では使わないもの、すぐに取り出す必要のないものは、普段の作業場所から外すようにしました。
完全に捨てる必要がないものは、アーカイブとしてまとめて保存する。
必要になれば取り出せるけれど、日常的に探す場所には置かない。

これだけでも、探す範囲はずいぶん狭くなります。

目の前にあるものが多ければ多いほど、判断する回数も増えます。
必要なものと、今は必要でないものが同じ場所に並んでいると、それだけで探す負担が大きくなります。

二つ目は、整理整頓です。

ただきれいに並べるというよりも、「どこに何を置くか」を決めて、必ずその場所に戻すことを意識しています。

さらに大切だと感じているのは、その置き場所に意味を持たせることです。

なぜ、それをその場所に置くのか。
なぜ、その分類にするのか。
なぜ、その名前を付けるのか。

理由を説明できる状態にしておくと、あとで探すときに連想しやすくなります。逆に、なんとなく置いたものは、あとから自分でも見つけにくくなります。

これは、机の上の整理だけでなく、データ、資料、ソースコード、社内の情報管理にも同じことが言えるのではないかと思います。

探す時間を減らすことは、単に片づけをすることではありません。
本来使いたいことに時間を戻すための工夫です。

探す時間が少なくなれば、仕事は少し早く進みます。
早く進めば、確認に使う時間、考える時間、誰かに説明する時間、あるいは少し休む時間も生まれます。

大きな改善というと、特別な仕組みや新しい道具を想像しがちです。
けれど、日々の中で「これは毎回探しているな」と気づくことも、立派な改善の入り口だと思います。

探す対象を減らす。
置き場所を決める。
その場所に意味を持たせる。
使い終わったら戻す。

当たり前のことのようですが、続けてみると効果があります。

そして個人的には、「どうすれば探さなくてすむか」を考えることは、少し楽しいことでもあります。

自分の仕事の流れを観察し、引っかかっているところを見つけ、少しずつ整えていく。
そうした小さな改善の積み重ねが、結果として仕事のしやすさや生産性につながっていくのだと思います。

私たちは、探すために働いているわけではありません。
できるだけ探さなくてすむ環境を整え、本当に時間を使いたいことに向き合える状態をつくっていきたいと思います。

日々の小さな工夫を一緒に積み重ねてくださる皆さまに、改めて感謝しています。